14.顎関節症改善体験その2

口蓋の型を使用してもある時期から体調は悪化し始めました

下顎偏位がそれほど複雑でないときは、12.口蓋の細胞改善方法に示した口蓋の型の装着だけで顎口腔周辺を始として全身の改善のスピードは速く、体調改善は日々自覚できるほどでした。

ところが、13.顎関節症の初歩的原因で示したような愚かな医療行為によって複雑になった下顎偏位は、体調悪化が重度になり、口蓋の型を使って以前と同じ方法を用いても下顎偏位や体調の改善は思わしくありませんでした。

それでも少しは体調も改善の方向に向かっていると自覚していた頃のことですが、真夏だというのに右手だけが生気がなくなり全体に白く細かい筋が現れて右手全体がひび割れ状態になり、指関節にはあかぎれのような太い亀裂が生じ、指を曲げると激しい痛みに襲われるので絆創膏で指を曲げることができないように固定して生活する事態に追い込まれ、症状は悪化していきました。

口蓋の型の使用を中止してみましたが、右手の悪化はさらに激しくなり、全身のねじれは拡大していき体調はますます悪化していきました。

下顎偏位の複雑さの内容と筋肉の反動を知ることが重要

ここで私は考えました。
担当医の准教授が、開口時に指を口内に入れて顎口腔周辺の筋肉を外側に強く引っ張ったことにより、下顎の偏位はかなり複雑になり、しかも下顎頭が相当に下方に下がってしまったことが原因と思いました。

下の図を参考に考えていきましょう。

顎の構造

(注:この模型のセットは正しくありません。閉口時なのに下顎頭が関節隆起からはみ出しています。
顎関節が正常な場合、下顎頭は、閉口時に「A」の関節隆起の内部に納まり、開口するに従い下顎頭が上顎骨に沿って前方に動き、最大開口時には、「C」に位置します。)

下顎頭が深部の方に斜めに入り込んでしまったのかどうかわかりませんが、左右とも下顎頭がどこにいっているのか全くわからない状態でしたが、異常なほど下方にあることは間違いないと考えました。

上図から上顎骨のB地点に突起がありますので、下顎頭あるいは下顎頭が深部に入り込んで下顎骨のどこかがB地点の下で上顎骨にぶつかって上部に出ることができないのではと考えて、次のような手順でB地点の下に潜り込んでしまった下顎骨を上部に出すことにしました。。
あれもこれも同時に行うことは危険と考えて、口蓋の型の使用は行わないことにしました。

  1. 開口します。
  2. B地点の下あたりの左右の頬に指を当て、軽く下方に下顎を押し下げました。
    このようにした理由は、B地点の突起部分の下に潜り込んでいる下顎骨を外側に出すための下準備です。
  3. B地点を乗り上げるために押さえている両手の指を後方に向けて水平に押してから、上方に向けて押し上げました。
    上顎骨の突起B地点の上に下顎骨の一部が出たと想定し、次のステップに移りました。
  4. B地点からA地点のカーブを念頭において、閉口しながらゆっくりと弧を描くようにして上部に向けて押し上げていきました。
  5. これを一度に続けて3回、日中に行い、1日に行うのは一度だけにしました。
    注意したことは指で強い力を加えなかったことです。

この方法のみでは失敗で、体調は一向に回復せず、むしろ悪化しました。
日中に行ったために筋肉の逆戻りの強い反動が原因のようで、体はさらにねじれてしまいました。
日中に行うのを止めて就寝前にしましたが、やはり体調は改善しませんでした。
口蓋の型を使用しなかったことが原因で、変化を与えた筋肉に30分とか1時間とかわずかな時間でも固定させることが必要でした。

筋肉の反動防止と細胞形状改善の安定化の重要性

口蓋の型の使用のみ、あるいは上記の方法のみでは体調が悪化するばかりなので、両方を併用することにし、就寝前に上記の方法を行い、横になって30分位口蓋の型を装着することにしました。

右手は改善し、体調も改善し始めました。

下顎がB地点の下の方に入り込んでいたり、上顎骨のどこかにぶつかっていたりした場合は、筋肉の引張りだけでは下顎骨の偏位は改善せず、逆に筋肉に加わった変化が逆作用し、その反動で全身の歪みが拡大したものと思います。

下顎骨の偏位を正常と思える方向に向けてから、筋肉の逆作用による反動を防ぐために口蓋の型を横たわって30分位装着し、睡眠時間を利用して長時間起き上がらなかったことが細胞の形状改善を体全体の広範囲にもたらし、しかも安定させた結果だと思います。

夜間の細胞の形状改善は全身に連鎖反応して、体への刺激となり数時間眠れないこともありますが、連鎖反応が終息するとたちまち深い眠りに落ちます。
起床時刻は眠れなかった時間だけ繰り下がりますが、目覚めはすっきりし、日中も体調が良く、全身いたるところのしこりも少しずつ取れていき、これに伴い実質睡眠時間も少しずつ長くなっていきました。

下顎偏位方向は複雑多岐を極めます

6.顎関節症難民が増加では、次の写真を示して下顎骨偏位の状況を説明しました。

閉口時の下顎頭の位置
口を開いたときの状態
下顎頭の変形

12.口蓋の細胞改善方法では、若年認知症と診断されている患者の下顎骨偏位の状態を示しました。

下顎偏位の修正
下顎頭の位置

上記いずれも画像の説明については、該当ページを読んでいただきたいと思います。

今日、テレビに映る人々を見てわかることは、広範囲の老若男女の顔に歪みが表れていることです。

多くの人々に共通して認められることは、下顎偏位している様子が見て取れり、しかも複雑多岐を極めていることです。
下顎が後方に偏位してしまっているために開口時に下顎が前方に動かない人、下顎頭の一方が後方に押し付けられて左右の下顎頭が水平でなくなっているために口元が左右対称にならない人、顔と首と胴体がまっすぐになっていない人等です。

健康の要は関節と筋肉

姿勢の変化

上図は、5.体操の是非で示したものですが、肩、肘、股、膝の関節を不自然な角度に曲げる体操を行う前と、行った後の体に表れた変化を比較したものです。
説明は該当ページを読んでいただきたいと思いますが、1週間体操を行っただけで体はこんなにも変形し、しかもその変化は異常が生じたことを表しています。

私は自身に生じた肩、肘、股、膝等の関節の異常はすべて顎関節症に起因していると考えて、体操等は一切行わず、しかもあまり動かないようにしてひたすら顎関節の異常の改善のみを行いました。

顎関節の偏位の改善に伴って全身の関節の偏位も改善し、しこりも減少し始めて体の動きが良くなりました。

体操やリハビリの様子をメディアを通して視ることが多い昨今ですが、関節と筋肉は相関しているのに関節の異変や関節周辺の筋肉のねじれやしこりから関節の偏位方向を全く分析、考察しないで、関節をいたずらに動かしているように思います。

各人が抱えている関節の偏位の方向、筋肉のねじれやしこりの状態は千差万別であるのにそれらを分析、考察しない現状は、憂うべきことです。

関節が偏位すると筋肉に異常が生じ、その異常が連鎖反応して全身に及びます。

筋肉に異常が生じると連鎖反応して全身の関節は微妙に偏位していきます。

このため全身は、関節と筋肉の異常が複雑に絡み合って様々な箇所に異常を発生させます。

検査で異常が生じている箇所を特定して診断が下され、治療が行われますが、治療を行うべき箇所は異常を発生させた大本でなければなりません。

ある日、体の歪み等を治すという看板を掲げている建物からシニア世代の男性が出てきて、私の前を歩いて行きました。
見ると両方の手のひらが真後ろに向いていて、肩の筋肉が盛り上がり、足はややO脚になっていましたが、全身は左右対称でした。
どの箇所の施術を受けたのかわかりませんが、左右ともに同じ方向に向けての施術を受けた結果、全身が異常ながらも左右対称になっているものと思います。

私は両方の手のひらを後ろにして歩いてみました。
肩関節が前方に強く偏位した状態になります。
この常態化は腕の可動域がどんどん狭くなり、手作業や衣服の脱ぎ着が困難になっていき、体の硬直が少しずつ全身に及んでいくのではないかと思いました。

体の自由が利かなくなって介護を必要とする人が増加していますが、一つには医療従事者の治療やケアの方法が体の硬直を進行させているのではないかと思います。

他人に口内ケアをしてもらっている人の顔の筋肉は伸縮性を失って硬直し、下顎偏位が拡大していったために常時開口状態になっている寝たきりになった人の映像も目にすることが多くなりました。

介護を受けている人は体が少しでも自由に動ければと思っているでしょうし、介護に携わっている人の映像からは不自然な姿勢を強いられて重労働だと思います。

医療従事者に体の構造やメカニズムの正確な知識を求めていくためには、患者自身が医療従事者やメディアからの一方的な情報を単純に受け入れるのではなく、悪化した理由を治療と体に生じた変化について多くの情報から総合的に考えて問題提起することが重要と考えます。