11.歯科医療で変形した口蓋の細胞を改善する方法
顔が歪んでいる人が増加している
テレビに映る人々を見ていると、ブリッジ、インプラント、入れ歯等の補綴治療を受けたと思われる口は、上下歯はきれいに噛み合っているのに、噛み合わせたまま少し口元を緩めると顔に左右不均衡な歪みが生じたり、話し始めると大きな開口状態になったり、開口すると上顎と下顎の中心が垂直にならずにずれていたり、頬に大きなしこりが隆起していたりする人々が増加していることに気づきます。
顔が歪む原因の一つに口蓋の細胞変形があります。
目次の「8.不適切な歯科補綴物」から、歯型作製のための印象採得のあり方が、口蓋に変形をもたらすと理解するのは容易と思います。
目次の「10.細胞の形状と位置に注目」から、異常な状態になった細胞でも原因を把握してそれを改善すると細胞の形状は回復し、それに伴って機能も回復することがおわかりになったと思います。
変形した口蓋の細胞を元通りに近づけていくと、顔を始めとして全身の異常は信じられないほど改善していきます。
「歯科医療によって口蓋は変形する」、「変形した細胞は改善させることができる」、この二つの理論を組み合わせて考えることが重要で、患者はこれらを複合的に分析考察して、医師が認識できない医療過誤を解明していきましょう。
歯科医療によって口蓋は変形します
私はある日突然に口蓋がじわじわと広がっていく感覚を味わいました。
当時通院していた大学病院の講師である口腔外科医にその感覚を話したところ先生は、口蓋は硬い骨があるのでそのような現象は起こらないとおっしゃいました。
それでもなお疑問に思っていた私は先生にお願いして、健全な人の歯型を見せていただきました。
口蓋は狭いと思えるようなものではなかったので、このときは先生の話を受け止めました。
その後大分経った頃にテレビをつけたところサスペンスドラマでしたが、偶然にも倒れた俳優は、口蓋がよく見えるほどに口を開いたままの状態でしばらく映っていました。
歯は治療を受けた様子が全くなく、歯肉もピンク色で口内は健康そのものでした。
私の目は口蓋に引き付けられました。
口腔外科で見せられた頭部の模型の口蓋部分やテレビコマーシャルで見る入れ歯の模型などとは比較にならないくらい俳優の口蓋の幅はあまりにも狭く、かつ、かなり深く窪んでいました。
入れ歯のような平坦に近い口蓋ではありませんでした。
かつて先生から見せていただいた健康な人の歯型は、最大開口状態で印象採得したものであるから、口蓋が引き伸ばされて広くなっていたと理解しました。
この時、私は以前に感じた口蓋が広がっていく感覚は、間違っていなかったと確信しました。
私は歯科材料を購入しました
本題から外れますが、私の担当医は上記講師の前は、若い医師でした。
若い医師は実物に近い頭部の模型を使って、顎関節等顎口腔周辺の構造や開閉口時のメカニズム等様々なことを私に説明して下さいました。
また、これ以前には数点の歯科文献を私は読んでいました。
文献を読んだ当時、私は歯科医の知識に疑問を持ちました。
このような知識では患者に被害が生じるのは当然と思うものの、その理由を具体的に説明できませんでした。
若い医師から頭部の模型を見せられていろいろと説明を受けたとたんに、文献は顎口腔全般の構造やメカニズム、それらが全身に作用するメカニズムの知識が欠如した治療実態を示すもので、このような体の根幹に関することに全く思考が及んでいないことが歯科医療過誤多発の原因とわかりました。
私が歯科治療を受けても悪化するばかりで改善しない原因は歯科医の知識に問題があり、治療の内容と身体が悪化する理由を顎口腔全般の構造やメカニズム、それらが全身に作用するメカニズムに照らして考えると容易にわかるのでした。
私は、入れ歯の歯にあたる白色と口蓋にあたるピンク色の部分の歯科材料を入手して、自分が立てた論理の是非を試してみたいと思いました。
若い医師に歯科材料を購入したい旨話したところ、病院内の売店で注文できることを知りました。
このとき医師から、病院に出勤しない曜日を知らされ、何か問題が生じたら昼休みでも必ず診察するから電話するようにとあたたかい言葉がありました。
私は注意して歯科材料を扱いましたので緊急受診することはありませんでしたが、問題が生じたら先生がいつでも診てくださるという安心感が支えになりました。
口蓋の変形改善を実行しました
口蓋の型取り
サスペンスドラマを見て私は広がってしまった自分の口蓋の変形を治すために、閉口時の口蓋の型を採りました。(これはとても重要なことです。歯科医は開口時の型を取っていますが、歯科医療過誤の原因の一つです。)
口蓋から先の両側部分は、口蓋に当てた場合外れないようにするために、左右臼歯部の歯茎に当たる部分を少し付け加えました。
このように型を極力小さくした理由は、型による口蓋を含めた周辺への影響を最小限にするためと、細胞の変形が改善するときに細胞が動きやすいようにするためです。
型取りした口蓋の面が左右不均衡の場合は、必ず左右対象になるように形を整えることが大切です。
左右非対称のまま使用すると、口蓋は型の影響を受けてさらに悪化します。
毎日、型の両側面を削り、口蓋の横幅を狭くしていきました
毎日、型の左右側面をやすりで微粒子がほんの少し飛び散る程度削って、口蓋の横幅を少しずつ狭くしていきました。
健康な人の口蓋は平面ではなく山形であることがわかりましたので、ときには様子を見ながら口蓋部分にピンク色の材料を盛って、少しずつ小高くしていきました。
口蓋の細胞の形状をみるために、入れ歯安定剤を利用しました
細胞の形状を見るために入れ歯安定剤を利用することにしました。
入れ歯安定剤の化学物質を少しでも除去するために、ぬるま湯でしごいてから口蓋の型に薄く伸ばして口蓋に当てました。
口蓋から外したとき、最初は入れ歯安定剤の面は平坦で変化がありませんでしたが、口蓋が改善していくにつれ、凹凸が現れるようになりました
さらに改善が進んだとき、縦に一直線の線がつきました。
この現象を准教授(受診当時は助教授という呼称でした)の次に再び担当医になった講師に話したところ、正常な口蓋は中央に線が通っているとのことでした。
型を口蓋に当てるのは、夜、寝床に就いた時です
体を起こしているときは立体的なため、体は四方八方自由に動くことができ、体がねじれているときは複雑に傾いていきます。
体に歪みがある状態で型を口蓋に当てると、型が口蓋の形状異常を修正するのでなく、口蓋が型を強く押し付けたりするため型は水平にならずに斜めに傾いたりし、傾いた型によって口蓋はさらに複雑に偏位したり変形したりします。
体を横たえると平面的になるため、立体的と異なり体の動きはかなり拘束され、型を口蓋に当てても体は四方八方自由に動くことはできません。
口蓋が歪んで非対称になっていても型が左右対称であれば、口蓋が型を動かす作用はあってもわずかであり、逆に型の形状が口蓋に強く働きます。
私は、寝床に就いたと同時に型を口蓋に当てました。
最初は5分くらいで口蓋の細胞がぴくっと動きましたので、すぐ取り外しました。
伸びてしまっていた口蓋、左右不均衡になっていた口蓋は、左右対称にしている面、幅を狭くした型に作用されて変化していきました。
変形した細胞は、改善の方向に向かって形を変えていきました。
型の装着時間は、最初は5分位で口蓋に反応が出たためすぐに外しましたが、変化が現れなくなったら時間を少しずつ伸ばしていき、最長で1時間位を限度にしました。
型は外れたとき窒息する危険があるため、型を装着したまま眠ってはいけません。
これだけは特に注意するところです。
体が改善していくプロセス
型を口蓋に装着することを毎夜行った結果、口蓋の細胞の形状の改善が顎口腔周辺に変化を与え、その変化が上半身、両手両足の末端にまで伝わり、全身いたるところが改善していきました。
細胞の形状に変化が生じたところでは体がピクピク動き、その変化は次から次への細胞に伝わって、体のあちこちで動くのがわかるときもありました。
このようなときは体が刺激されていることになり、収まるまで眠れませんが、それは一晩中続くこともありました。
細胞の形状が改善すると細胞は機能を回復し、それまでの間に付着していた周辺の不要物質を分解して排除していくため、しこり等によって硬直していた体に伸縮性が戻り、全身の関節の偏位も改善して動きもなめらかになっていきました。
私は医科受診していませんので自己診断になりますが、視力障害、難聴、糖尿病、内臓疾患、メタボ、皮膚疾患、排尿障害、むずむず脚症候群、記憶障害等全身を覆っていた不調は日々改善していきました。
どんなに傷ついている細胞であっても全身の調和を保つためには必要不可欠な細胞であり、これを切除して細胞の数を減少させたり、医薬品によってさらに細胞の機能を損なわせると全身のバランス機能が失われて、残っている細胞の形状回復は困難になるでしょう。
私は早くからこのような持論がありましたので、全身至るところが異常になり苦しく辛くても顎関節症による全身のねじれを改善すればこの異常も改善するという信念で、どうしても我慢ができなかった蕁麻疹を除いて医科には受診しませんでした。
担当医(准教授)は、改善のプロセスを何度説明しても、そのメカニズムを医師として考えようとせず、また、考えることができなかったようです
口腔外科に通院していたある時期から、私は購入した歯科材料を使って体で感じた異変、あるいは改善をもとに顎関節症を自分で治すことに努めたこともあって、医師は積極的な治療を避け、受診時は問診と口内周辺の視診、肩から上の触診による診察だけを行うようになりました。
口腔外科における担当医は、講師の先生が転勤されたため准教授に替わり、診察は月1回で、サスペンスドラマをみたのは准教授が担当医になってからです。
サスペンスドラマ以前は、口内はもとより全身状態は最悪で受診のたびに身体の不調を訴えました。
准教授からは医科受診を何度か勧められましたが、その度に原因は顎関節症にあることを話して医科受診を一切しませんでした。
医科の検査で異常の内容が明らかになってもその治療は安易に受けるべきでないし、検査はリスクもあり、また、今日の医療のあり方は、検査して異常がなければストレスや生活習慣が原因と診断されて患者側に問題ありとされやすく、異常が見つかると薬物治療や手術を安易に行い、異常の原因を体全体の構造やメカニズムに照らして大本を突き止め、その箇所を治療するという認識が全くないと常々思っていたからでした。
大本の病因を把握することなく、異常の生じている箇所に処置を加えると全身の異常の大本は複数になり、ますます治療による改善は困難になるという考えが私にはありました。
サスペンスドラマ以降、口蓋の変形を治し始めると全身の異常は日に日に改善していきました。
月1回の受診では、私がやすりで削って小さくなっていく型を見せたり、時には型を少しずつ小さくしていることを先生の記憶に留めていただくために少し削ることをお願いすることもありました。
問診では全身のどこが良くなっているかを話しました。
ある日准教授は、「全身が良くなっていることは、口内も改善しているのでわかります」とおっしゃいました。
型を夜に装着するため、深夜に細胞がピクピク動いて睡眠不足が続くことを報告すると、昼間装着すればいいのにという答えが決まって返ってきました。
その度に体が立体的と平面的とでは、型が体に与える影響が大きく異なることを説明しましたが、理解できないようでした。
ときには口蓋の細胞形状の変化をみることの重要性を説明し、患者である私は入れ歯安定剤のようなもので確認しているのに、先生もただ触るだけでなく細胞形状の変化を具体的に見ることも必要なのではと話すと、決まって強い口調で「 出来ない 」とおっしゃるだけでした。
私が論理的に考えて行っていることが全身を少しずつ改善させていて、診察のたびに身体の改善を准教授は確認しているのに、一度として私の説明を医師として論理的に考えようとせず、また、考えることができないようで、漫然と口内や顎口腔周辺の診察を繰り返すのみでした。
ある時期から「現在の体調は、最良を0、最悪を10とした場合にどの位か」と聞いてくるようになりました。
このような質問は愚問であり、患者とてそれはわかりません。
医師として顎関節の偏位状態、細胞の形状、体のあちこちの硬直状態や伸縮状態を分析考察して、改善の方向に向かっているか、悪化の方向に向かっているかを判断することが求められているのに、それができずに抽象的な患者からの数値による回答が判断指標という非科学的なものでした。
大学病院の口腔外科での出来事 は、私が口蓋の幅を少しずつ狭めて体調が日増しに改善し、准教授はそれを診察のたびに確認していた頃の出来事でした。
私の現象をつぶさに診てきている准教授が、何度も顎を外す患者の大きな入れ歯に疑問を持たずに力ずくで下顎を上顎骨の関節隆起内に押し込もうとする手荒な医療行為が行われている現状は憂うべき事態です。
私の顎関節症がかなり改善して、歯科医師が触診できる範囲内にある頸のしこりなども診察のたびに少しずつ小さくなっていくのを確認し始めた頃から、准教授は口内に指を入れて力強くあちこちを押すような手荒な触診を行うようになりました。
私がそのようなことは止めてほしいとお願いしても、「触らないとわからないからダメ」と強い口調でおっしゃり、手荒な触診を止めようとはしませんでした。
これを境に私の体は坂道を転がるようにかつてないほどの異常が生じるようになりました。
准教授の治療を受けた多数の患者も取り返しのつかない被害を受けたと思います。
担当医(講師)は、口蓋の大きさについて説明してくださいました
准教授が病院を退職された後、転勤されていた講師が病院に戻られていましたので、再び講師の先生が担当医になりました。
先生は小さくなった口蓋の型を見て驚かれました
私がサスペンスドラマから口蓋の幅の大きさに注目して小さくしてきたこと、それによって体調が日に日に改善していったこと、健康な人の口蓋は病院で見せられる頭部の模型の口蓋のように広くはないはずと話したところ、先生は頭部の模型を持ってきて、手近にあった布を使って口蓋に当てながら、「2ミリの粘膜が口蓋を覆っているから、実際の口蓋の大きさは模型より随分と小さくなります。」と説明してくださいました。
この説明を聞いて私は納得することができました。
歯科医療によって顎関節症を発症させられた患者は、口蓋の粘膜細胞が変形し、それが顎口腔内全体を歪め、全身に伝わっていきます。
口蓋の細胞形状は、健康状態のバロメータを示すものの一つといえましょう。
認知症患者の下顎偏位について
平成24年4月5日NHKEテレ、ハートネットTV「若年認知症・妻たちの選択」の放送を見て、認知症の発症原因の一つは顎関節症と思いました。
次の図は動画にできないのが残念ですが、放送されたときの画像です。
1図から下顎が少し動いたときに下顎頭部が鼻の方に向かって、すなわち顔の深部に向かって動きました。
その結果、2図のようになり下顎頭部のあった位置が窪みました。
わかりやすいように上の図から下顎骨を線で示したものが、下の図です。
黒線部分が窪んだ箇所です。
次の図は、目次「5.顎関節症難民が増加」で示したものですが、顎関節が正常な場合、閉口時には下顎頭はAの位置にあり、開口に伴って上顎骨に沿ってB、Cへと動いていきます。(模型は下顎頭の位置が不正確ですが、正常な場合はAの窪みに入っています。)
黒の矢印で示した部位は、外耳道です。
この模型を念頭において放送された患者の状態を見てみましょう。
6図のように下顎が前方に大きく傾いていることがわかります。そのため口は常時開いた状態になってしまいました。
偏位した下顎が8図のように正常な位置に戻ったら、下顎頭はAに位置し、口も閉じ、Bの突起した部分も下顎骨の後方傾斜に伴い解消すると思います。
次の図は水を飲むために口を閉じたときの状態です。
矢印の部分が窪み、下顎頭が耳に近い場所にはっきりと現れました。患者の下顎骨が偏位していることを顕著に示しています。
なぜ、このように下顎骨が偏位してしまったのでしょうか。原因は明らかです。
歯科受診で最大開口させられて歯型を取られたり、治療で何度も医師が指で口の内側から外側に向かって引っ張ったため、その度に筋肉が異常な方向に向いてしまい、下顎は複雑に偏位してしまったのです。
歯科医療による下顎偏位が全身に悪影響を及ぼすメカニズム
若い歯科医師から頭部の模型を使って顎口腔全体の構造やメカニズムの説明を受けた私は、筋肉の構造も知りたいと思い、図書館で「図説 関節の動きと筋力の診かた(著者:Hazel M. Clarkson・Gail B.Gikewieh)」の一部をコピーしました。
次の図は、「口と顎関節の筋群と広頸筋」を示したものですが、説明は一覧表になっていて、各筋肉の作用と筋の起始、筋の停止が説明されていました。
説明の一部を示すと次の通りです。
筋 | 1.側頭筋 | 7.咬筋 |
---|---|---|
筋作用 | 下顎骨の挙上;左右への下顎のすべり運動 | 下顎骨の挙上;左右への下顎の運動 |
筋の起始 | 側頭窩;側頭筋膜の深部 | a.表層:上顎の頬骨突起;頬骨弓の前2/3、 b.深層:頬骨弓の下端の後方1/3;頬骨部の内側面 |
筋の停止 | 下顎骨の筋突起;下顎枝の前端で最奥の臼歯近くまで | a.表層:下顎角と下顎枝の外側面の下半分、 b.深層:下顎枝の上半分;下顎骨の筋突起 |
筋肉はこんなにも細かく多数あって複雑に入り組んでいること、しかも「起始」と「停止」が緻密な構成になっていることを私は知りました。
各筋肉は長さが決まっているのですから、歯科医療過誤により下顎が偏位するとそれに付帯する筋肉にねじれや伸長あるいは圧縮が生じ、その異常は顎口腔周辺だけでなく全身に及び、筋肉異常は複雑になると思いました。
私は顎関節症発症当時、不定愁訴に襲われたり、歩いていても平衡感覚が定まらず斜めに進んだりしたのは、下顎偏位により周辺の筋肉異常が起点になり、それが全身のあらゆる筋肉のリズムを崩した結果と理解しました。
認知症患者の放送を見て感じたこと
下顎が相当に前方偏位すると当然に脳周辺の筋肉は前方に向かって強くねじれたり、引っ張られたりし、その結果、脳は相当な圧迫状態になって萎縮し、思考はおろか全身の筋肉に異常が及ぶのは必然です。
患者は、一人で食事や歩行もできなくなっていました。
自宅で献身的に介護している妻の疲労度は、映像を通して見る限り増していました。
体の自由がきかない患者を介護するのは、誰が介護する場合であっても介護者に不自然な姿勢を強いることになり、また、介護に携わる時間も長くなってゆっくり体を休める時間が取れず、介護者の健康も次第に損なわれていくと思います。
医原病を発症させているのは医師です。
医原病を罹患させられた患者は、科学的根拠のない薬物療法や手術等様々な医療が繰り返されて、細胞はますます機能を失ったり、数が減少したりして健康回復は困難になり、介護を必要とするようになっていきます。
医原病は、介護者の健康被害、医療費の増大、病苦に耐えられなくなった患者の自殺、介護に疲れた者の殺人事件という多くの二次被害を招いています。
これら問題の多くの根本原因が、医原病にあることを掘り下げて追究していかなければなりません。
急速に増している医原病を防止するには、医師の知識や医療のあり方の問題点を国民全体で検証し、指摘していくことだと思います。
それには画像を含めた検査結果の全てを患者に交付することであり、医療文献や専門書を一般の者も容易に読むことができる環境を作ることだと思います。
そうすれば患者からも積極的に画像等の検査結果や自覚症状をもとに、専門分野に対して意見を述べていくことができます。
今日、医師やメディアが提供する医療情報は、正確なことが全くわからない模型やイラストを利用した説明も多く、治療に対してはよい結果が現れたところを医師や患者は強調して話しますが、患者が出演した場面を見ると、改善したと判断された以外の箇所は悪影響が及んで逆に悪化しているのではと思うことが多々あります。
医療行為の結果に対して、体全体を総合的に診て是非を判断する姿勢が欠如していると思います。
患者や健康保険組合等の保険者は医療費を支払っているのですから、診断や治療の情報は医師の独占にすべきではなく、医療費支払い者、特に患者には画像や検査結果等そのものを交付するシステムの確立が必要と思います。
見逃されている医師の責任が白日のもとに明らかになることを願うばかりです。
放送された患者の下顎偏位が改善して全身が自由に動き、妻も過重な介護から解放されて、穏やかな楽しい生活が戻るよう願わずにはいられませんでした。